
山本写真機店
山本写真機店
- クライアント
- 山本写真機店
- エリア
- 山口県宇部市
- サービス
Webサイト
撮影
- 公開
- 2025年9月
- プロジェクトメンバー
Direction / Design
─ 丸山享伸
─ 濵﨑正太郎Engineering
─ 松山拓未
#ヤマプリの色で親しまれる、フィルム写真の専門店
山口県宇部市にて、1946年の創業以来フィルム文化を支えてきた山本写真機店さまのWebサイトをリニューアルしました。
フィルム写真の現像・スキャニングをはじめ、RAW現像、写真教室、記念撮影まで幅広くサービスを展開されています。
なかでも現像・スキャンの仕上がりは「#ヤマプリ」の愛称で親しまれ、自然な色合いと“ふつう”へのこだわりに共感する多くの方から、店頭・郵送を問わず注文が寄せられています。
今回のリニューアルでは、その価値観や丁寧なものづくりの姿勢を支えつつも、世界観の表現は抑えめに、初めての方にも迷わずご利用いただけるよう、構造や導線のわかりやすさを最優先に設計しました。

写真に親しむすべての人へ。
迷わず使えて、やさしい設計。
フィルム現像やスキャニングといったサービスは、専門用語や料金体系が複雑で、初めて利用する方にとっては分かりづらい側面があります。また、山本写真機店さまでは「RAW現像」「写真教室」「記念撮影」など多様なサービスも展開されており、それぞれの違いや魅力が伝わりにくいという課題を抱えられていました。
そこで、サービス構成を改めて整理し、誰でも迷わず目的の情報にたどり着けるよう、情報設計を一から再構築。特に複雑だったフィルム現像には料金シミュレーターを導入し、注文前の不安を軽減しました。約150件にわたるFAQの整備や、BASEとのAPI連携による購入導線の最適化など、初めての方にも常連の方にもやさしいサイト体験を目指しました。


撮影
よりリアルな質感や空気感を伝えるため、一部の写真は現地にて撮影を実施





撮る人、教わる人、残す人。
すべてにとって心地よいWeb体験を。
山本写真機店さまが仕上げる一枚には、“今”を閉じ込めるような強さではなく、時間をかけて記憶に滲むようなやわらかさがあると感じています。それは、見る人の記憶と静かに重なり合い、“あとから効いてくる”ような写真の力。そんな姿勢に共鳴しながら、今回のリニューアルに取り組みました。
現像やRAW現像、写真教室、記念撮影といった多彩なサービスが展開されている中で、どの入り口から訪れても迷わずたどり着けること。その“迷わなさ”が、結果として信頼や安心につながるように。情報構造の整理から導線設計、表現のトーンまで、一つひとつ丁寧に見直していきました。
実はトップページのキービジュアルは、お客さまご自身で写真を差し替えられる仕様になっており、日替わりで新しい一枚に更新されています。また、ロゴやメニューの色が背景と干渉しないよう、管理画面から個別に色を調整できるようにも設計しており、日々ちがう表情を持つサイトとして育っていきます。

一見すると当たり前で地味な機能ですが、“写真が主役のサイト”だからこそ、全体のトーンや心地よさにつながり、ひいては店舗と利用者との良縁を育む大切な要素になると感じています。
派手な演出を避け、誠実さが静かに伝わるよう、写真を撮る人、教わる人、残す人、それぞれの“いつか”に寄り添いながら、長く大切にしていただけるWeb体験になればと願っています。
お客様の声
以前のWebサイトはスマホ未対応で、追記を重ねたことで料金やサービス内容も分かりにくく、いくつもの課題を抱えていました。とはいえ、ただ見た目が良いだけのサイトをお願いする気にはなれず、自分で作る時間も知識もなく困っていたところ、弊社のユーザーでもある濱崎さんが勤めていることをきっかけに、「ミトネデザインさんなら写真屋と写真好きの両方が満足できるサイトを作ってくれるかも」と依頼しました。
結果は期待以上で、わかりやすく整理された料金ページ、各サービスの丁寧な説明、写真屋の思いが伝わるデザインに加え、ところどころに遊び心まで…やりたかったことをすべて形にしていただきました。さらにご提案いただいた「よくあるご質問」は、フィルム写真ユーザーにとって辞書のように役立つだけでなく、業界全体にとっても有益なページになったと思います。トップページやニュースページの更新のしやすさも気に入っているポイントの一つです。
また、写真屋では初めて導入した「見積りシミュレーション」は、事前に費用感を把握できる安心感があり、ユーザーにとって非常に優しい仕組みになりました。導入からまだ一か月ですが、費用についてのご相談が減り、お店としても助かっています。
直前になって追加で出てきた変更点にも、最後まで真摯にご対応いただき、本当に感謝しています。今回お願いして良かったと心から思っています。
本当にありがとうございました!
山本陽介
